昨年より光熱費の高騰が続き、どうやったら節約になるか、皆さんそれぞれ様々な工夫を凝らしているかと思います。
節約ついでに今回は、適正室内温度はどのくらいかというお話をひとつ。
高齢者は体温調節機能が衰えていることから、寒がる傾向にあり(夏でもクーラーを付けない方が多いですね)適切な温度管理が必要です。 室温の目安としては20度~22度、湿度は50%程度が調度よいとされています。
この季節は特にですが、皮膚が乾燥しているため「落屑(らくせつ:皮膚が乾燥してはがれ、おちてくるもの)」がひどくなります。
乾燥による皮膚バリア機能の低下は、細菌感染や皮膚損傷といったスキントラブルが生じやすくなるため、注意が必要です。
皮膚の乾燥は湿度に関係しますが、エアコンで空気が温められると、「空気中に溶け込める水分の量」が増えます。室内にある水分の総量は増えていないのに、温度だけが上がるとどうなるか…?水分は部屋の中にある物から、空気中へ移動して行きます。つまり人体からも水分が移動し、お肌は乾燥してしまうのです。
この現象を少しでも改善するには、皮膚の保湿とエアコンの温度調整になります。
最適なエアコンの温度は20度と言われているのは以上のことからになります。
また、湿度が十分に高ければ、ウィルスは空気中の水分を取り込み、重くなるため、長時間空気中に漂うことができません。しかし、空気が乾燥した環境では、水分が蒸発してウイルスが軽くなり、比較的長い時間、空気中を漂う事が出来るようになります。部屋が乾燥していると、風邪をひきやすいのはそのためです。
更に、居室と廊下との温度差で気を付けなければいけないこととして、「ヒートショック(注1)」があります。生活室、脱衣所、浴室の室温に差があるとヒートショックが起こりやすくなります。暖かい居室から出て温度差があるとその室温差によってヒートショックが発生しやすくなります。
(注1)ヒートショックとは…温度の急激な変化で血圧が上下に大きく変動することによって、失神したり心筋梗塞や脳卒中といった血管の病気などを引き起こす健康被害のことです。入浴中に亡くなるのは全国で年間約1万4000人と推測されていますが、原因の多くはヒートショックである可能性があります。
暖かい居室から冷たい部屋へと移動すると、熱を奪われまいとして血管が縮み、血圧が上がります。
そして、温かい部屋に戻ると、急に血圧が下がり、血圧が何回も変動することになります。
このように急激な血圧の変化が体に負担を与え、体調不良を起こし、最悪の場合は死に至ることになります。
ヒートショックを防ぐためには、温度差をなくしていくような対応が必要です。
お写真は記事とは関係ありませんが、日常の一コマ。同じテーブルに座る仲良しさん同士。あたたかな日差しを受けておしゃべりも一層弾みます。
様々な施設が光熱費の値上がりから、入居費用の改定をしていますが、アイクラシエ富士・裾野では、スタッフ全員の努力により、値上げをせずに頑張っています。事務所やスタッフルームは暖房を付けず、寒さ対策にホッカイロを活用し、上着等で調節しています。これから夏に向けて、更なる電気代の改定が行われるそうです。どこまで頑張れるかわかりませんが、当面の間、入居費用据置で頑張ります!