介護を必要とする方が一番最初に相談する期間は市役所など、市町村の窓口(高齢者福祉課や介護保険課、地域包括支援センター)になります。そこで要介護認定の申請をします(地域包括支援センターは65歳以上の方々皆さんの相談に載られるということで、殆どが居宅支援事業所を紹介するようです)
申請後、認定調査員の面談やら何やらあり、その後の介護度でも変わりますが、要介護1以上の判定結果が出た場合、介護保険サービスを受けられるように、密接に関わってくるのは介護支援専門員、ケアマネージャー(ケアマネと一般的には言いますね)と言われる方々です。
ケアマネージャーはケアプラン(サービス計画書)の作成やサービス事業者(訪問介護事業所、通所介護事業所、福祉用具)との調整を行う、介護保険に関するスペシャリストです。
言わゆる介護サービスのディレクターのようなものですね。
介護認定され、通所介護を利用したいと思っても、このケアマネージャーがいないと利用できません。
まず、居宅支援事業所を探し、ケアマネージャーを決め、アセスメントシート(利用者様の状況を把握するため本人のADLから家族構成など情報収取し記録したもの)作成、その後、どのように暮らしていきたいかのご本人の意向からご家族の意向を踏まえて、ケアプランを作成します。このケアプランに基づいて各事業所と契約し、介護サービスが受けられるようになります。
と、通常はここまでの説明しかされていませんが、ここからは一般的には皆さんが知らないお話。
例えば、ケアマネージャーが作成したケアプランが気に入らなかった場合。
私たち業界ではあるある!なのですが、ご本人の意向とケアマネの理想像が強く活かされたケアプランを作るケアマネがいます(これってすごく多いです)
90歳を過ぎて福祉機器を使ってやっと歩行できる方で医師からは障害者申請をした方がよいと言われ、ご家族からも年齢も年齢だからと言われているにもかかわらず、リハビリ頑張って頂いて歩けるようにしましょう!という長期目標を掲げ、デイケア(身体機能の維持や改善と言った治療を伴うサービスを提供する通所介護施設)に週3で通うケアプランを作成し、ご家族が何を言っても、『その方がご本人の為、私(ケアマネ)は歩かせてあげたいんですよね』と頑として譲らない。
このご利用者様が認知が全くなく、危険回避など出来る方ならまだしも、認知症で徘徊があり、こちらのお話をすぐに忘れてしまっていたらどうなるのでしょうか。認知症で危険だという判断もできず、リハビリで長時間歩けるようになってしまったものですから、徘徊し、座っていてと言っても動き回ってしまうので、転倒する危険があるので危ないからと、デイケアの日以外はご家族は外出もできず。
また、他の方は、少し特殊な認知症ですが短期記憶がしっかりとしているので、一般の方と同じようにお話ができます。但し、こちらの方は認知症で介護度2がついています。いざケアプラン作成の時になり、担当ケアマネが、ご本人が納得しないとの理由からケアプランには殆どプランが入っていません。要するに、意思表示がしっかりしているから、利用者様ご本人が納得したケアプランしか入れないということです。ということは、ご家族がもっとサービスを使いたいのにケアプランの予定に組み込まれていないので、サービスを使えないと言う事です。
勿論、このようなケアマネばかりではないのですが、実際にお願いしたケアマネがご家族の意向から、かけ離れてたケアプランを作成したり、ちょっと違うなと感じるところがあった場合、皆さんどうされていますか?
私は、年間数十人の方と面談し、お話させていただくのですが、皆さん口を揃えて言われるのは、『ケアマネさんと意思疎通ができないのですが、仕方ないですよね』と。
実をいいますと、仕方ないということはありません。
ケアマネージャーはご家族の希望でいつでも変えることができます。
少しでもケアマネージャーが寄り添ってくれていないと感じた場合、お知り合いに要介護の方がいる場合は相談してみてください。施設専任のケアマネージャーもいますが、殆どの居宅事業所は施設付きであっても外部の方のケアマネージャーを受けてくれます。(自分の施設だけを担当していると実地指導でつつかれます)
知り合いの方が安心して任せているケアマネージャーさんをご紹介して頂き、受任頂けるようならば、その後は現在のケアマネージャーに、いつをもって新しいからに変更しますと連絡すればよいだけです。情報移行は新しいケアマネージャーが現在のケアマネージャーに連絡をし、引継ぎしてくれますので、あとはすべてお任せで大丈夫です。
施設に入居される場合は、指定の居宅支援事業所がある場合が多いので入居と同時に変わる場合が多いので、あえて探す必要はありませんが、在宅で過ごされる方や、施設指定の居宅支援事業所が無い場合、この機会に、ご本人様だけでなく、ご家族のご意向に寄り添ってくれるケアマネージャーに変え、一丸となってご本人様を支えていきましょう!